結婚相談所なら年収の高い相手に出会えるというウワサは本当か

結婚相談所

結婚相談所には、年収が高い会員が登録しているというイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。

一般的にも、高年収の相手と出会いたい場合、結婚相談所に登録すると良いといわれます。

結婚相談所は他の婚活サービスと比べると高額なので、そのようなイメージがあるのでしょう。

実際には結婚相談所だからといって高年収の相手に出会えるとは限らないのですが、出会える可能性が高いという一面もあります。

まずは、世間では結婚相手にどのくらいの年収を求めているものなのかを知りましょう。

その後に結婚相談所の会員の年収がどのくらいなのかを知ると、理解が深まります。

さらに、年収だけではわからない大事な部分もたくさんあります。

この記事で年収の正しいとらえ方を知り、結婚相談所をうまく活用しましょう。

女性が結婚相手に求める年収は400万円~600万円

年収

女性が結婚相手に求める年収は、令和元年版少子化対策白書によると400万円〜600万円が約半数となっています。

女性の年収は200万円〜300万円がもっとも多く、女性は自分よりもかなり多い収入を男性に求めていることになります。

同じく令和元年版少子化対策白書によると、男性の年収は300万円〜400万円の割合がもっとも多い*です。

この結果を見ると、女性が結婚相手に求める年収と実際の男性の年収には開きがあります。

婚活中の女性でなかなか良い出会いがないと思っている人が多いのは、理想とする年収の男性に出会うことが難しいからという面もあるのではないでしょうか。

反対に男性が結婚相手に求める年収は、収入は関係ないとする人の割合がもっとも高くなっています。

女性は男性にしっかりとした年収を求める一方、男性は自分が稼がないといけないという気持ちを持っている人が多いことがわかります。

※100万円未満をのぞく

結婚相談所の男性会員の平均年収は400万円以上がほとんど

平均年収

各結婚相談所によって会員の層は異なりますが、結婚相談所の男性会員の平均年収は400万円以上がほとんどです。

以下に、大手結婚相談所が公表している男性会員の年収を表にまとめました。

結婚相談所ボリュームゾーン
日本結婚相談所連盟(IBJ)500万円~699万円
パートナーエージェント401万円~600万円
ツヴァイ500万円以上
エン婚活エージェント401万円~600万円
ゼクシィ縁結びエージェント401万円~600万円
オーネット400万円~500万円

結婚相談所の会員の中には、年収が1,000万円以上の人も多数います。

会員全員の平均値を出すと、年収1,000万円以上の会員によってかなり平均が引き上げられてしまいます。

そのため、もっとも多くの会員が分布しているボリュームゾーンを見る方が、より実際に出会う男性会員のイメージに近いでしょう。

上記の表から、結婚相談所に登録している男性会員の多くが年収400万円以上であることがわかります。

結婚相談所だからといって会員の年収が高いとはいえない

実際の男性の年収

令和元年版少子化対策白書による男性の年収は300万円〜400万円が多かったことから考えると、結婚相談所の男性会員は年収が高いと思うかもしれません。

しかし令和元年版少子化対策白書でデータを取っているのは、結婚を希望している20〜40歳代の男女です。

結婚相談所の男性会員は36〜45歳の登録者数がもっとも多いので、年齢層が上がる分実際の年収は300万円〜400万円よりも高くなるでしょう。

この点を考慮すると、結婚相談所の会員の年収が一般と比べて高いとは一概にはいえないのです。

例:ゼクシィ縁結びエージェント

年収が201万〜400万円の男性会員が29%います。201万円と400万円では大きな違いですが、3割近くの男性会員がこのゾーンに居るのは事実です。このゾーンに分布する男性会員は、一般的に見て高年収だとはいえないでしょう。

結婚相談所だからといって、高年収の相手と出会えると期待するのは気が早いかも知れません。

年収が低くても結婚相談所には入会できる

収入証明書

結婚相談所の中には年収400万円以上との条件があるところもありますが、ほとんどの相談所が年収に制限を設けていません

つまり年収が200万円であっても300万円であっても、原則として結婚相談所には入会できるということです。

これが、結婚相談所の会員だからといって収入が高いとは限らないという根拠となります。

ただし結婚相談所へ入会する際には、収入証明書や勤務先のわかる証明書が必要となります。

そのため、自称会社経営などといったあやしい職業の人はいないと思って大丈夫でしょう。

男性は定職に就いていることが条件となり、無職は対象外となる場合が多いですが、フリーターも実際には結婚相談所への入会は困難です。

結婚を考えるにあたって、特に男性の場合には経済的な自立が強く求められます。

安定して生活ができる程度の年収は、男性が結婚相談所へ入会するには最低限必要ということです。

女性が結婚相手に求める年収の結果を見てみても、その傾向が明らかに出ています。

男性であまりに年収が低い場合は、やはり婚活においては不利といわざるを得ないでしょう。

年収が低い男性の場合は、それを超えるアピールポイントを見つけるのも大事です。

一方で女性の場合は、相手の年収は気にしないという男性が多いことからあまり年収の心配をする必要はありません。

しかし200万円〜300万円の年収を求めている男性が2割以上いるのも、知っておきましょう。

女性だから収入が低くても良いという視点は、時代と共に徐々に薄れてきているのかもしれませんね。

結婚相談所の費用が支払えるのは経済状況が安定しているということ

電卓とお金

結婚相談所の費用は、他の婚活サービスと比べるとかなり高額です。

結婚相談所を1年間利用した場合の費用相場は、3万5千円〜60万円程度

60万円だとすると単純計算で月5万円の支払いになるので、気軽に支払えるような金額とは言えませんよね。

その費用が払えなければ入会できないので、結婚相談所の会員は経済状況が安定していると考えられます。

結婚相談所への支払いで生活が苦しくなるような人は、そもそも結婚相談所を利用しないでしょう。

年収がそれほど高くない場合は、公表している年収以外にも資産があったり副収入があったりするのかもしれませんね。

普段の収入で支払っているにしても貯蓄で支払っているにしても、安定的に婚活費用が支払えていることに変わりはありません。

結婚相談所の会員の多くは、表面的に格好を付けて金銭面を良く見せているだけではないのです。

自分の将来に対してそれだけの支払いができるという点も魅力であり強みでもあるので、重視しましょう。

年収が高い人は相手からの依存に注意

パワーカップル

自身の年収が高い人は、相手から依存される可能性が高くなるので注意が必要です。

相手の年収が高いと知ると、

  • 自分は働かなくて良いと解釈する
  • 結婚後に贅沢な暮らしができる

などと考える人は少なくありません。

もちろんあなた自身がそれで良ければ構いませんが、相手に対してもある程度の自立を望む人は多いはずです。

お互いに仕事を持っていることで、生活でもうまくバランスが取れるケースがありますよね。

さらに今の時代は、家庭内に収入源が複数あることが安心にもつながります。

様々な家庭があり事情もいろいろあると思いますが、もし共働きをやめる場合には十分な検討が必要です。

男女共に年収はあくまでその時の収入であって、今後その収入が同レベルで維持できるとは限りません。

そのためにも、今お互いに仕事を持っているのであれば、すぐに共働きを辞めるという選択はしない方が良いのです。

しかしあなたの年収が高いことが依存心を強め、働く意欲をなくしてしまう可能性も少なからずあります。

収入の変化によって、二人の関係性が変わってしまうことも考えられます。

相手の価値観やタイプによっても異なりますが、そのようなケースがあると知っているだけでも意図しない方向に進むのを避けられるでしょう。

相手の年収にこだわると収入が減ったときに対応できない場合がある

減収

誰しもそうですが、年収などの収入は大幅に減ったりなくなったりする可能性があります。

自営業の場合は収入にムラがあるのは当然で、良いときもあれば悪いときもあるでしょう。

一年の中でも変動があるのはもちろん、その年によっても変動するはずです。

ここ数年のように、社会情勢によって変化を避けられない場合もあるかもしれません。

大手企業や銀行に勤めている人であっても、一昔前とは違い倒産やリストラの可能性があります。

収入の完全な安定は、どのような職業や人であってもあり得ないのです。

年収の高さに惹かれて結婚してしまうと、もしも不測の事態で収入が激減したような場合に対応できないかもしれません。

反対に収入以外の部分を重視している場合、収入減に対する動揺は比較的少ないはずです。

他の条件は今ひとつだけど高収入なところに惹かれたというケースでは、まさに金の切れ目が縁の切れ目となるでしょう。

その相手には他にも魅力がたくさんあるはずですが、自分の中でその魅力が収入を超えられないのです。

年収にこだわるということは、同時にそのような危険性をはらんでいます。

結婚を考えるのであれば、年収以外の部分にもしっかりと注目しておくのが大事です。

年収の減少はあって当然だと思っておく

ボーナスカット

昔の日本のように、年功序列制度があって年々収入が上がっていくのであれば、結婚相手を選ぶ際にある程度年収が参考になるでしょう。

しかし今の日本では、年収が減少することはよくあると思っておいた方が無難です。

自営業の場合はわかりやすいのですが、それは会社員であっても同じ。

正社員でも収入は年々増えていくものとは限らず、手当てのカットなどで手取りが減ることもあります。

会社の業績が悪化してしまうと、ボーナスカットにより年収は減ります

その年だけとは限らず、その先も収入が元に戻ったり増えたりするとは限りません。

誰もがそのような可能性があるのにも関わらず、年収だけにこだわることはやめましょう

結婚相談所で年収をみるときに合わせて確認すべきこと

プロフィール

結婚相談所に限らず、婚活ではプロフィールを元に相手を選びますよね。

お付き合いするだけであればそうでもないかもしれませんが、年収は結婚を考える上では重要な要素ともいえるでしょう。

生活を考えるのであれば、収入などお金の問題を分けては考えられません。

しかし年収は数字としてとらえるのではなく、他にも合わせて確認すべきことがたくさんあります。

年収は、あくまで一時期の収入を表したものに過ぎません。

その数字だけを見てその人を評価したり、他の人と比較したりするのは間違っています。

お金の面だけで考えても、データとしての年収だけを見ていてはわからない部分は本当に多いのです。

それでは具体的に、年収以外のものをどのような視点で見たら良いのかを以下に紹介します。

今の社会がどのようになっているのかを知らなければ今一つピンとこないかもしれませんが、視点を意識するだけでも年収の見方は変わります。

少なくとも、数字だけでダメな人だと切り捨てたり比較したりなどはなくなるでしょう。

将来性のある職業であるか

将来

結婚相談所で相手のプロフィールを見てわかるのは、現在の年収と職業です。

例えば今はそれほど高収入でなくても、近い将来かなりの活躍が見込める職業かもしれません。

同じ職業だとしても、現在の肩書きでは収入が低くても、昇進によってかなりの収入UPが見込めるケースもあるでしょう。

同じ社内で働く部署が変わるだけでも、大幅に給与が変わるかもしれません。

反対に今は高収入であっても、AIの進化で数年のうちに淘汰されると言われている職業がいくつもあります。

実際にはすぐ職がなくなる訳ではありませんが、AIの導入によって人員削減が行われたり業務見直しが行われたりする可能性は高いでしょう。

今のままの高収入が今後も維持できる保証は、どこにもありません。

結婚相手として収入を見るのであれば、今だけではなく将来について考えるのも必要です。

5年後10年後20年後、その職業は

  • 世の中でどのようなポジションになっているでしょうか
  • 必要とされる職業といえるでしょうか

そしてその中でも、必要な人材として活躍できるでしょうか

若いうちは重宝されるけれど、年齢を重ねるとそうでもないかもしれません。

現在いる場所だけに、決してとらわれないようにしましょう。

転職や独立などで年収が変わる可能性もある

転職

結婚の有無に限らず、相手が今の職業をそのまま続けるのかは、そのときにならないとわかりません。

マイナビの転職動向調査2022年版によると、2021年の20〜50代男女の正社員転職率は7.0%でした。

7.0%は低いと思うかもしれませんが、年々正社員転職率は増えています。

それだけの人が転職していることを考えると、結婚相手が転職や独立などをする可能性は決して低くありません。

転職や独立により年収は当然変わるので、現在の職業だけに注目するのも考え物です。

男性は将来のビジョンを持っている人も多いので、夢やビジョンについての話は積極的にしましょう。

今の段階では具体的に転職や独立などを考えていなかったとしても、そのうちチャンスがあればしたいと思っている人はたくさんいます。

仕事に対する価値観や考え方などは、夫婦生活や家庭に対する考え方にも影響します。

早いうちに将来のビジョンを聞いておくことで、突然の決断に振り回される前に準備ができるでしょう。

収入は為替や気候などに関わらず安定しているか

為替

収入の安定性は、将来を考える上で重要です。

特に自営業の場合は、収入が為替や気候などのコントロールできない要因に左右されないかを確認しましょう。

いくら現在収入が良かったとしても、為替の影響で大幅に収入が落ち込んだりするのでは不安がつきまといます。

為替は世界経済の重要な部分であり、個人の努力ではどうにも変えられないからです。

為替のように個人の力でどうにもならないものは、限りなく不安定だといえます。

どんなに優れた経済学者でも、世界経済の動きを完全に読むのは不可能です。

一方で、気候や天候に左右される収入も不安定といえるでしょう。

例:レジャー業

1回100万円の収入が得られるツアーがあったとしても台風で中止になってしまえば0円もしくはマイナスです。週末の台風が数回続いたら、決して仕事がうまく行っていない訳でもなく経営が傾いている訳でもないのに、簡単に数百万円年収が減ってしまいます。

いつも予約でいっぱいのショップであっても、このように大幅に年収が減ることはよくあります。

つまり結婚相談所で情報として見ている年収は、職業によって大きく変動するものもあるということです。

一見華やかな職業ほどその傾向は強いので、数字だけを見るのではなく社会全体でとらえましょう。

高年収と引き換えに生活を犠牲にしていないか

忙しいビイネスマン

高年収の人の中には、生活を楽しむ余裕がないほどに仕事が忙しい人もいます。

朝早くから出社して、連日深夜まで仕事をしている人もたくさんいます。

世の中には労働基準法などで守られている仕事ばかりではありませんし、自営業の場合はそもそも関係ありません。

寝る間も惜しんで仕事をしていたために、出会いがなくて結婚相談所に登録する人もいます。

このような人は、高年収と引き換えに生活を犠牲にしているといえます。

中には、年収さえ良ければ普段家にいなくても全く構わないという人もいるでしょう。

そのような人にとっては、仕事で忙しい人はむしろ理想通りの相手です。

しかし多くの人は、いくら年収が高くても忙しすぎて自分との時間を取ってくれないような相手と結婚したいとは思わないでしょう。

仕事が好きなのは良いことですが、プライベートが犠牲になるようでは将来に不安が生じます。

特に子どもを持ちたいと思っている人は、完全にワンオペ育児をする覚悟が必要です。

年収が高く生活にかなりの余裕があれば、家事を外注したりシッターを利用したりもできるでしょう。

もちろんそれを選択するのも悪いわけではなく、生活スタイルの一つではあります。

そうではなく、休日に家族で旅行に行ったりバーベキューをしたり、そういった生活を望むのであればライフワークバランスにも注目しましょう。

仕事にほとんどの時間を費やしていては、健康面も心配です。

仕事と生活や趣味、そして収入とのバランスが取れていなければどこかに必ずしわ寄せが来ます。

幸せの形はそれぞれですが、年収が高ければ幸せになれるとは限らないのです。

自分の年収とライフワークバランスにも注目

ライフワークバランス

結婚生活は、相手の収入だけで賄うものではありませんよね。

結婚相手を探すにあたって、自分自身のライフワークバランスも考えてみましょう。

以下の様な点で、改めて自分の状況を見てみると新たな気付きがあるはずです。

  • 現在の働き方に満足しているか
  • 現在の労働時間や内容と、収入は見合っているか
  • 今後も続けていける仕事か
  • 引越しや出産など結婚による変化に対応できるか
  • 有休取得はできているか

今の職場で今の働き方をしていることに、あなたが満足していれば問題はありません。

今後の変化に対応できるのかという点を、具体的にイメージできれば大丈夫です。

しかしどこか疑問が生じるようであれば、今後の生活設計と合わせて考え直す良い機会でもあります。

相手の年収ばかりではなく自分の年収についても考えることで、人生のプランが立てやすくなります。

自分自身を見直したら、相手の年収に対する考え方も変わってくるかもしれません。

結婚は、人生の大きな転換期です。

仕事も人生において、大きな部分を占めます。

どちらも大事にしながら自分が望む人生を手に入れるのが婚活です。

しっかりと将来を考えるなら結婚相談所では年収以外の部分にも注目すること

カップル

結婚は一時的なものではなく生涯のものなので、お金の問題は決して切り離せません。

確かに、お金がないよりはあった方がより安定した生活ができるはずです。

結婚前からお金で苦労するのがわかる状態を、誰も望んではいません。

しかし将来のことをしっかりと考えるのであれば、結婚相談所で相手を探すときに年収以外の部分にも注目しましょう。

数字やデータだけで相手を見ると本質がわからなくなるように、年収だけに注目すると将来や大事なものが見えなくなります。

大事なものとは、自分の気持ちや希望です。

  • 自分はこの先、どのような人と一緒に過ごし具体的にどのような結婚生活がしたいのか
  • 結婚後の自分の生活や働き方については、今どのように考えていてどうしたいと思っているのか

相手のことばかり、特に年収など一部に注目をし過ぎると自分が見えなくなります。

結婚相談所に限らず、結婚相手を探す時には同時に自分についても考えましょう。

その上で、年収という数字の向こう側にあるその人の魅力やその人となりを感じられるといいですね。

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